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株式会社サンリオエンターテイメント『サンリオピューロランド』

  • 2025年4月10日
  • 読了時間: 8分

イベントからフード、グッズまで

大人女子を惹きつける工夫で新たな消費市場を創出

虹色のアーチが印象的な「サンリオピューロランド」の正面入口 ©2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN  著作 株式会社サンリオ



株式会社サンリオエンターテイメントが運営する屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」が、ここ10年ほどで大人のゲストを増やしている。子どもを連れたファミリー層だけでなく、キダルト層(=子どもの頃にサンリオに親しんだ大人層)に向けた数々の施策が功を奏し、今や来館者の8割以上を大人が占める。推し活消費も狙った商品展開や施設運営などから、キダルト層へのアプローチに成功したヒントを探る。 ※キダルト(Kidult) は、“Kid(子ども)”+“Adult(大人)” を組み合わせた造語で、「子どものような感性や趣味を持ち続ける大人」を 意味する



KEY POINT

  1. ショーやイベントのストーリー性を高め、 大人でも楽しめる演出を取り入れる

  1. 推し活に絡めたイベント開催やグッズ販売で 顧客層を広げる

  1.  配信内容によってSNSツールを使い分けることで 各ターゲット層に的確にアプローチする



「大人同士」が増加!ターゲット層拡大に成功


 東京都多摩市にある「サンリオピューロランド」は、ハローキティやシナモロール、マイメロディなどのサンリオキャラクターに会える完全屋内型のテーマパークだ。1階から4階まで続く館内には、全部で12のアトラクションがあり、「メルヘンシアター」「フェアリー ランドシアター」などのショーの上演、ボートに乗って楽しむライド型 のアトラクションなどでゲストを楽しませてくれる。

 ピューロビレッジというエリアは吹き抜けになっており、2階の中心部には「知恵の木」と呼ばれる大きな「木」がそびえ立ち、そこにあるステージではさまざまなショーやイベントも開催。フォトスポットやレストランも複数併設され、サンリオキャラクターの世界観を隅々まで堪能できる。かわいく親しみやすい同キャラクターは、長年多くの子どもたちに人気があり、同館もオープン時から子どもを連れたファミリー層が多く訪れていたが、ゲスト数は徐々に減少傾向に。

 そこで新たなターゲットを獲得しようと狙いを定めたのが、幼い頃サンリオに触れてきた「大人女性」だった。彼女たちに向けた施策を重ねた結果、2024年3月期の年間来場者数138.9万のうち、8割以上を大人の利用者が占めるまでになった。「近年は大人同士のお客様も多くなっています。ボリュームゾーンは20代から30代。女性が多いですが、近年男性の方にもご来場いただいています。」と同社取締役の門田 和さんは語る。


大人も魅了するパレード「Miracle Gift Parade」。サンリオならではのかわいい世界観が全開

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN  著作 株式会社サンリオ




キダルト層を惹きつけるショー作り


 こうした大人世代を取り込むためにまず同社が取り組んだの は、パレードやショーを大人でも楽しめるものに作り込んだことだ。たとえば、2015年から「サンリオピューロランド」の最大のエンターテイメントショーとして上演してきた「Miracle Gift Parade(ミラクルギフトパレード)」が良い例だろう。「かわいい」「なかよく」「おもいやり」の大切さをストーリーに 込めたこのパレードは、同館のショーやパレードの中でも特に人気の演目だ。パレードではおなじみのキャラクターたちがカラフルなフロートに乗って登場し、ゲストを奇跡が起きるメルヘンの世界へと誘う。アクロバティックな演出も取り入れ、大人でも見応えのある内容を提供できるよう意識してきた。

「親でもつい見入ってしまい、いつの間にか感動して涙が出ていた(40代女性)」といった声もあり、その完成度の高さがうかがえる。他にも、常設のショーアトラクションや期間限定のイベントなども随時開催し、アイドルや声優、アニメとコラボレーションした企画なども数多く手掛けている。その結果、既存顧客以外の新たな大人層に対しても、「サンリオピューロランド」を認知してもらうきっかけを生み出すことに成功した。



大人気!「キャラクターグリーティング」と 映えるフードメニュー

特に好評なのは、キャラクターと触れ合う「キャラクターグリーティング」だ。キャラクターとの時間を過ごしたいというゲストのニーズが大変高いため、グリーティングアトラクションを新たに オープンしたり、時間限定でキャラクターと1対1で触れ合える特別企画(別途参加券の購入が必要)などを実施。さらなるファン作りに励んでいる。


キャラクターと触れ合えるグリーティングが人気。大人の推し活需要にも応えている

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ



館内レストランで提供するフードメニューの改善にも着手した。「味はもちろん思わず写真を撮りたくなるような、見た目でも楽しめるメニュー開発に注力しています」と門田さんが言うように、推し活ピューロランドの期間限定メニューでは、シナモロールをイメージした真っ青なカレーや、ハローキティがデザインされたコロッケが乗ったカレーなどがゲストを喜ばせている。SNSでフードの写真を投稿する人も多く、「大人女性」の情報 拡散力が同社にとっても貴重なプロモーションの1つとなっている ようだ。

 

推し活におすすめな、カラフルなキャラクターメニュー。

思わず写真を撮りたくなる工夫が盛りだくさん

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ



「推し活」にも注力 


 もう1点、近年「サンリオピューロランド」が注力しているのが「推し活」だ。4月8日まで「推し活ピューロランド」と称して、推しカラーをテーマにしたイベントを開催してきた。アーティストやタレントがサンリオのキャラクターたちとコラボしたフェスを実施したり、期間限定パレード「きゅあかわきゅーと!デビュー記念ライブ」では、人気キャラクター(ハローキティやマイメロディなど6キャラクター)を集めた新生アイドルユニット「きゅあかわきゅーと!」のデビュー記念ライブなどを開催する。その傍らでそれぞれのカラーに合わせたグッズの開発にも余念がない。「キャラクターの色とリンクした商品展開を行うことで、よりパワーアップした推し活をお楽しみいただけるようグッズや飲食メニューの開発を行っています」(門田さん)


「推し活ピューロランド」のビジュアルで推し活を可視化。

キャラクター×カラーの提案がファン心をつかむ

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ


 たとえば、大人が普段使いできるようなエコバッグやポーチ、マルチケースの他にも、チャームやショルダーストラップなど常に身に着けられるグッズの充実にも力を入れている。

また3階のエントランスホールでは、ステージに立っているような写真が撮影できるフォトスポットを設置している。推しグッズと一緒に撮影するのが楽しいと、門田さんも推奨する。


推しカラーで揃えたアイテムが充実。

普段使いできるポーチやチャームなど、大人の“推し活”を後押し

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ



 このようにフォトスポット体験を増やすことでより世界観を堪能いただける空間作りを徹底的に行ってきた。「小さい頃に来ていたピューロランドのイメージと違い、大人になった今でも楽しめるコンテンツが増えていてバージョンアップを感じた(20代女性)」とゲストも満足している様子だ。



写真映えするフォトスポットも多数設置。ゲストのSNS投稿が認知拡大につながっている

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN  著作 株式会社サンリオ



SNSごとに訴求内容を使い分ける

 

 施設内でのイベントやグッズ、フードなど「大人女性」に向けた施策を行う一方で、同館ではSNSでの情報発信も積極的に行っている。「X(旧Twitter)やInstagramで、シーズンならではの情報や、それぞれのキャラクターの魅力等、来場したくなるような投稿を意識して行っています」と門田さんが説明するように、配信内容によってSNSツールを使い分けている点が特徴的だ。

 実際の投稿内容を見ると、確かにX(旧Twitter)では現在行われているイベントやショーの告知をしたり、各キャラクターたちの誕生日を紹介して来場のきっかけ作りに励んでいる。一方Instagramでは、キャラクターたちがジェスチャーゲームで楽しそうに遊ぶ様子などを配信し、見る側に親近感が湧くようにしている。上記のSNS活用以外にもゲストを増やす施策として、インフルエンサーを活用したプロモーションや、各イベントでメディア向け

の取材会なども定期的に開催中だ。こうした活動が実を結び、土日祝日は来場予約が取れないほど混雑することもあるという。



子どもから祖父母まで楽しめるパークに 

新ターゲットとしてキダルト層へのアプローチを成功させてきた「サンリオピューロランド」だが幅広い世代の獲得に向け、ファミリー・キッズへの働きかけも忘れていない。この春にはピューロランド初のワークショップ型アトラクション「CHALLENGE PURO(チャレンジピューロ)」がオープンした。3~15歳を対象としており、「衣装デザインを描く」「オリジナルキャラクターパフェを作る」「オリジナルキャラクターをつくる」といった同館ならではの特別体験を、子どもたちが存分に楽しむことができる。


2025年春にオープンしたワー クショップ型アトラクション「CHALLENGE PURO」。

子どもの創造力を育む体験を提供。(パスポートチケットと別途有料の参加券が必要)

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ


「大人に限らず、小さなお子さまから祖父母のかたまで多くの方が楽しんでいただけるイベ ントやサービスをご提供できるように、今後も従業員一同取り組んでいければと思います」(門田さん)

子どもから大人まで、幅広い世代が楽しめるパーク作りを今後も進めていく。


親子三世代で訪れるゲストも。世代を超えて楽しめるパークづくりを進めている

© 2025 SANRIO CO., LTD. TOKYO, JAPAN 著作 株式会社サンリオ


<お話を伺った方>

株式会社サンリオエンターテイメント(サンリオピューロランド)

取締役

門田 和 氏


【サンリオピューロランド】

https://www.puroland.jp/

【サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド】 https://www.harmonyland.jp/

【株式会社サンリオエンターテイメント】

https://www.sanrio-entertainment.co.jp/




 
 
 

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